分子固有振動
分子固有振動
基礎化学・基礎物理
一般化学
分子の中で、原子はバネ(化学結合)でつながれた質点系のように振る舞い、固有の振動数で振動している。このような分子内の振動には、結合の長さが伸び縮みする振動(伸縮振動)、結合角が開いたり閉じたりする振動(変角振動)などがある。振動の周期はバネ定数(結合の種類で決まる)と換算質量(構成原子で決まる)が決まれば一定の値となる。つまり、分子によって一定の振動数(固有振動数)の分子内振動を持つことになる。通常の分子では、多くの場合、分子内振動の周期は 7x10-15秒~7x10-13秒 程度であり、これは電磁波では赤外線の振動数に相当する。