アンダーソン局在

応用物理・応用化学
半導体物理
結晶の乱れにより、電子が空間的に局在して結晶全体を動けなくなる現象のこと。金属など結晶の電気伝導は、不純物や格子欠陥の濃度などの乱れに強く影響を受け、乱れが小さい場合には、電気伝導率は乱れの大きさにほぼ反比例する。アンダーソンは、結晶の乱れが大きくなるにつれて伝導率がしだいにゼロに近づくのではなく、乱れがある大きさになると伝導率がゼロになる。つまり金属から絶縁体へ転移すると考えた。この転移の原因となるのがアンダーソン局在である。半導体表面の準2次元系や高濃度不純物半導体で長年解明されずにいた負の磁気抵抗効果の現象が、アンダーソン局在に基づいて解明され、固体内の電子のふるまいについて多くの新たな知見が得られた。

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