カラミティック液晶
カラミティック液晶
材料
液晶材料
液晶状態を形成する液晶材料は、その性質を示す材料の分子は概ね円盤状と棒状の形状を取る。前者をディスコチック液晶、後者をカラミティック液晶と呼ぶ。カラミティック液晶は、分子が一軸配向しただけの液体的なネマティック相と、層状構造を有するより結晶に近い構造を持ったスメクティック相に分かれる。スメクティック液晶は、分子が相互に近接して並んでいるため、分子間の電荷移動が円滑に進行し、電子伝導が進行する。それに対して、ネマティック相は分子の配列がよりルーズであるため、分子間の電荷移動が円滑に進まない。それに加えて、流動性が大きく、液晶分子自身やイオン性の不純物が動くことによって生じるイオン伝導が起こりやすい。コレステリック相は、ネマティック相がねじれた構造をしており、ネマティック相を示す液晶材料にキラリティーを導入すると出現する。電気伝導という点では、ネマティック相と同じく、分子の配列がルーズなため電子伝導は起こりにくい。