キャリア注入障壁
キャリア注入障壁
応用物理・応用化学
半導体物理
有機ELデバイスや有機薄膜太陽電池などの有機半導体デバイスにおいて、金属電極から有機分子層へキャリアが注入される際のエネルギー的な障壁を指す。金属電極の仕事関数と有機分子の最高占有軌道(HOMO)や最低非占有軌道(LUMO)とのエネルギー差がその指標となる。キャリア注入障壁が大きいと電極から電子やホールといったキャリアが有機分子層へ効率的に注入されにくいため、デバイスの効率が低下する。注入障壁を低減するためには、電極の仕事関数と有機材料の注入準位の中間的なエネルギー準位を持つ注入材料を間に挿入するなどの手法が知られている。