クロスニコル偏光顕微鏡

クロスニコル偏光顕微鏡

評価・解析方法
その他
偏光顕微鏡の観察法の一つで、光路に偏光子に加え、検光子を差し込んで観察を行う場合を「クロスニコル」(直交ニコル)と呼ぶ。この状態で試料プレパラートを入れずに接眼レンズを覗くと暗視野に見える。これは2つの偏光板によって光線が遮断されているためである。ここに花崗岩の薄片標本を入れた場合、石英・長石などの構成鉱物が偏光を乱すため、鉱物種・結晶の方向に従って光って見える。オープンニコルの場合と同様、ステージを回転させると90°角ごとに増光・減光が起こる。また、偏光特性によって位相が乱されることにより、紫色・緑色・青色・白色・オレンジ色などの干渉色が観察される。この増光-減光周期は消光角とよばれ、ステージの目盛りを用いて測定を行うことができる。この角度は鉱物依存であるため同定に用いられる。また、試料によって発生する位相差の量をリタデーションと呼ぶが、色変化を利用してこれを測定できる。干渉色の変化を明瞭に観察するためには鋭敏色板を挿入する。これは通常530nmの位相差を発生させる光学素子で、位相差のわずかな変化を明瞭な色変化として確認できる。また位相の方向を知るためには1/4波長板を利用する。挿入による色変化によって位相ずれの方向を検出可能である。

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