ゼーマン(Zeeman)効果
ゼーマン(Zeeman)効果
基礎化学・基礎物理
量子力学
ゼーマン効果は、原子から放出される電磁波のスペクトルが、磁場が無いときには単一波長であったスペクトル線が、磁場中では複数のスペクトル線に分裂する現象である。磁気モーメントが磁場中にあるときのエネルギーは、磁気モーメントの向きによっていろいろな値をとるが、量子力学では、磁気モーメントの磁場方向の成分は量子化されるためエネルギーは離散的となる。このため、磁気モーメントをもつ原子核、原子、分子は磁場中で磁気量子数に関する縮退がとれてエネルギー準位が分裂し、その結果、原子や分子のスペクトル線は数本に分かれる。この現象をゼーマン効果といい、分裂したエネルギーをゼーマンエネルギーという。