ゾーンメルト法
ゾーンメルト法
材料
材料精製方法
金属や半導体の精製法の一つ。金属などが融解している状態から固化する際、固相中に取込まれる不純物の量が液相中のそれと異なる現象 (偏析現象) を利用している。帯域溶融法または帯域精製法ともいう。金属棒をボート皿に載せ、あるいは垂直に懸垂し、これに沿って短寸の電気抵抗炉または高周波炉を摺動させるか、または試料を移動させて局部的溶融部分を移動してゆく。ほとんどの不純物は偏析係数が1より小さいので、通過後の凝固部分の純度が上がり、不純物は次第に棒の末端のほうへ濃縮される。ただし、不純物によっては、偏析係数が1より大きく、棒の他端に濃縮されるものもある。この操作を繰返すと最終的に高純度の金属が得られる。半導体原料のシリコン、ゲルマニウムの精製に実用され、99.999999999% (イレブンナイン) の高純度が得られている。ほとんどあらゆる種類の金属に応用できる。