チエノキノイド

応用物理・応用化学
化学構造
チエノキノイド構造とは、チオフェン環の3位と4位の炭素が二重結合を形成し、2位と5位の炭素が別の原子と二重結合を形成した化学構造である。チエノキノイド化合物は深いLUMOエネルギー準位を有するものが多く、電子輸送性材料の有用なビルディングユニットである。また、チエノキノイド骨格をポリマーに導入することで、ポリマー主鎖の結合交替(単結合と二重結合の結合長の差)が小さくなり、バンドギャップが小さくなる。例えば、ベンゾジチオフェンジオンを導入したポリマーは、小さいバンドギャップをもち、アンビポーラー性(p型とn型の両方の性質)を示すとともに、高い移動度を示すポリマーとなりうる。

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