ナノテクノロジー

応用物理・応用化学
半導体物理
ナノテクノロジーは、物質をナノメートル(nm)(1 nm = 1/10億 m)の領域、すなわち原子や分子のスケールにおいて自在に制御する技術のことであり、このようなスケールで新素材やデバイスの開発を行うことである。ナノテクノロジーは非常に範囲が広く、半導体素子を分子セルフアセンブリ法という全く新たなアプローチで製造することや、ナノスケールのナノ素材と呼ばれる新素材を開発することなど様々な技術を含む。物質をナノメートルレベルで制御する利点は、例えば、現在コンピュータなどで利用されている電子回路のトランジスタは、だいたい数十nm程度の大きさであるが、これを1/10にすることができれば、コンピュータをずっと小型化し、必要な電力や発熱を抑えることが可能となる。同様に、記憶装置などでも小型化・高機能化が期待される。また、物質を数ナノメートルの大きさにすると、量子効果と呼ばれる特殊な現象が発現する。例えば、近年の電子デバイスで利用されている電子の閉じこめによるエネルギー準位の離散化があらわれる大きさや、トンネル効果があらわれる距離はこの領域である。電子材料以外にも、ドラッグデリバリーシステムに代表されるような医療への展開もさかんに試みられている。

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