ファンデルワールス力
ファンデルワールス力
基礎化学・基礎物理
一般化学
ファンデルワールス力は、原子、イオン、分子の間に働く力(分子間力)の一種である。ファンデルワールス力は、励起双極子やロンドン分散力などが元になって引力が働くと考えられている。すなわち、電荷的に中性で、かつ双極子モーメントがほとんどない無極性な分子であっても、分子内の電子分布は、定常的に対称で無極性な状態が維持されるわけではない。瞬間的には非対称な分布となる場合があり、これによって生じる電気双極子(双極子モーメント)が、同様にして出来た周りの分子の電気双極子同士と相互作用することによって凝集力を生じる。ファン・デル・ワールス力は最も弱い力であるが、それにも関わらず凝縮や凝集の過程、そして原子・分子物質の相挙動を支配する最も決定的な相互作用である。