フォノン

基礎化学・基礎物理
量子力学
固体における格子振動の音波を量子化したときのエネルギー量子。P.J.W. Debye(デバイ)が固体の比熱が低温で0に近づくことを説明するのに使った概念。光波を量子化して光子とよんだように、結晶中の音波を量子化してフォノンとよんだ。現在は結晶ばかりでなく、固体中の原子の振動を量子化するときはすべてフォノンとよぶようになっている。フォノンは、光子と同様に生成や消滅をすることができ、質量は存在しない。振幅が大きくなる、つまり振動が激しくなることはフォノンの数が増えることで表される。比熱や熱伝導はフォノン間の相互作用として、金属の電気抵抗や低温での超伝導はフォノンと電子との相互作用として説明される。

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