フタロシアニン

応用物理・応用化学
化学構造
フタロシアニンは、4つのフタル酸イミドが窒素原子で架橋された構造をもつ環状化合物。ポルフィリンに類似した構造を持つ。中心部分は遷移金属をはじめとした様々な元素と錯形成し、安定な錯体を形成する。分子全体にπ電子共役系が広がっているため、平面構造をとり、また強い色を呈する。有機半導体の一般的なキャリアはホールや電子である。ほぼ全ての有機化合物は絶縁体であるが、広い共役系を持つ分子の場合、電子が電子雲を経由して移動することが可能である。多環芳香族炭化水素やフタロシアニンの結晶がこの有機半導体の例である。

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