モルフォロジー
モルフォロジー
材料
集合状態・形態
モルフォロジーとは、形態や構造のことを指し、形態や構造を扱う学問分野も意味する。有機半導体を薄膜材料として用いる有機ELや有機太陽電池、有機トランジスタ―において、有機半導体薄膜のモルフォロジーは、デバイス性能に大きな影響を持つ重要な要素である。例えば、薄膜の集合状態として、結晶、液晶、アモルファスなどがありうる。結晶は、結晶界面の有無によって単結晶と多結晶に分けられる。また、同じ分子であっても異なる結晶状態を取ることができ、ポリモルフィズムと呼ばれる。アモルファスとは結晶のような長距離秩序はないが、短距離秩序はある物質の状態を指し、短距離秩序として分子間の会合状態があり、その会合状態の違いによっても膜の性質は変化する。多成分系の薄膜のモルフォロジーはさらに複雑である。例えば、有機太陽電池においては、熱アニールや添加剤、溶媒蒸気などによってモルフォロジーを制御して性能を高める研究が多く行われている。