三重項状態/三重項励起状態/励起三重項状態
基礎化学・基礎物理
光物性・光化学
一重項基底状態にある分子中の電子が光吸収などによってより高いエネルギー状態へ励起したとき、励起一重項状態または励起三重項状態となる。三重項状態では励起電子は基底状態の電子と対ではなくなり、平行スピン(同じ向きのスピン)となる。三重項状態への励起では、禁制遷移であるスピンの反転を含むため、分子が光吸収によって直接的に三重項状態を作る確率は低い。一方、一重項励起状態から系間交差により三重項励起状態に遷移しやすい化合物が知られている。