共役

基礎化学・基礎物理
一般化学
有機化合物で、2個以上の多重結合、すなわち二重結合や三重結合が1個の単結合をはさんで存在し、これらの結合が相互作用を示すこと。この相互作用は電子の非局在化に基づくもので、不飽和結合にはさまれた単結合はある程度不飽和結合の性質を示す。たとえばブタジエン CH2=CH-CH=CH2 における原子間距離はC=Cで 1.37Å、C-Cで 1.47Åであり、前者はエチレンのC=Cの 1.34Åより長く、後者はエタンのC-Cの 1.54Åより短い。これは共役による相互作用の結果であり、不飽和結合に関与するπ電子の広がりがあると考えると説明がつく。共役はその物質の光の吸収のような物理的性質にも、付加反応性のような化学的性質にも影響を及ぼす。

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