双極子-双極子相互作用
双極子-双極子相互作用
基礎化学・基礎物理
一般化学
電気陰性度が異なる原子同士が結合すると、わずかな電荷の偏りが生じる。例えば、H-O結合では、電気陰性度が高い酸素原子が少しマイナスの電荷を帯び、水素原子が少しプラスの電荷を帯びる。このように正電荷と負電荷の偏りが非常に近くで存在する状態を分極といい、分極している分子を双極子という。炭素に対して酸素、窒素、硫黄、ハロゲンは電気陰性度が高く、これらの原子が炭素と結合すると電荷に偏りが生じ、電気的双極子が生じる。双極子はプラスとマイナスの電荷をもつため、他の双極子が来ると引き寄せられ、双極子-双極子相互作用が生まれる。また、双極子がイオンの電荷によって引き寄せられる場合は、イオン-双極子相互作用が生まれる。イオンの方が双極子より強い電荷を持つため、イオン-双極子間相互作用の方が強い結合となる。