反結合性軌道
反結合性軌道
基礎化学・基礎物理
一般化学
水素分子は各水素原子が電子を一つずつ出し合うことで共有結合を形成しているが、結合の形態として結合性軌道(低エネルギー)と反結合性軌道(高エネルギー)の二つの軌道が存在し得る。結合性軌道においては、各原子の電子の波動関数の位相が揃っており、強め合うため、2つの原子核の間の領域に電子の存在確立が高くなり、2つの原子核を引き付け、結合性となる。反結合性軌道においては、各原子の電子の波動関数の位相が逆であり、弱め合うため、2つの原子核の間の領域に電子の存在確立が低くなるため、2つの原子核を引き付けることはなく、反結合性となる。水素以外の共有結合からなる分子においても同様の説明ができる。