有機電荷移動錯体
有機電荷移動錯体
材料
有機半導体材料
電荷移動錯体とは、電荷が分子間で移動できる2つ以上の異なる分子の会合体である。会合により分子が静電気的に引きつけられ、錯体が安定化される力が生まれる。電子を供与する分子は電子供与体、電子を受容する分子は電子受容体と呼ばれる。これに対して、一般的な有機物は中性分子が構成要素となっており、それらがファンデルワールス力で凝集している。有機分子が正又は負イオンの状態になって、無機イオンや他の有機イオンと塩を作る場合もあるが、その場合でも有機分子は閉殻構造となり、不対電子を持たないのが通常普通である。電荷移動錯体の例として、ペリレン/ヨウ素、テトラチアフルバレン (TTF)/テトラシアノキノジメタン (TCNQ) などが挙げられ、高い電気伝導度や超伝導性をもつものがある。