結合次数

基礎化学・基礎物理
一般化学
結合次数は、原子ペア間の結合の数である。例えば、窒素分子 N:::N の結合次数は3、アセチレン H:C:::C:HのC-C間の結合次数は3、H-C間は1である。結合次数からはその結合の安定性が分かる。結合の強さは、結合している2原子間 r-s の電子密度が大きいほど強い。この結合の強さを表す量として全結合次数を考える。このうち、σ結合の強さを表すときはσ結合次数、π結合についてはπ結合次数を用いる。  結合次数は整数である必要はない。非局在化された6個のπ電子を含むベンゼン分子で、C-C間のπ結合は本質的に0.5となる。これにσ結合を合わせると1.5となる。さらに錯体では結合次数が1.1になることがあり、これは結合次数が1のものに類似していることを意味している。分子軌道理論(MO理論)では、結合性電子の数と反結合性電子の数を区別して次のような公式を定義している。結合次数(B.O)=(結合性電子の数ー反結合性電子の数)/2 。また、結合次数は結合強さの指標や原子価結合法(VB法)などで広く使われる。

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