絶縁体

材料
その他材料
絶縁体は、電気あるいは熱を通しにくい性質を持つ物質の総称。絶縁体には電流が流れない。バンド理論において絶縁体は、半導体と同じく価電子帯と伝導帯の間にバンドギャップ(禁制帯)が存在する状態、またはその状態を示す物質である。金属などの電気伝導体では電子が励起して伝導帯に遷移することで電流が流れるが、絶縁体はバンドギャップによりそのような状態にならない。半導体よりバンドギャップの値が大きいものが絶縁体であるがその間に明確な境界はない。絶縁は、電子に占有された最もエネルギー準位の高い価電子帯と、その上にある次のバンド(伝導帯)までの間が大きなエネルギーギャップで隔てられているために起きる。絶縁体は共有結合性やイオン結合性の強い物質に多い。化学結合の面からは、σ結合のみからなる有機化合物はバンドギャップが大きく絶縁体である。σ結合は種々の化学結合の中で最も強固な結合であり、その結合を断ち切って電子を取り出すためには結合エネルギーに相当するエネルギーが必要であるが、これは分子の分解を伴う。従って、実質的にσ電子はキャリアとして自由に動き回ることはできない。

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