超微細相互作用
超微細相互作用
半導体素子
有機EL
原子内電子と原子核の間のクーロン力より高次な相互作用を一般に超微細相互作用と呼び、それが原因で起こるスペクトル線の分裂を超微細構造という。このような相互作用でもっとも重要なものは、電子のつくる磁場と原子核の磁気双極子モーメントとの相互作用である。超微細相互作用には、原子核スピンと電子スピンの向きが互いに反対の場合にスピンを反転させる作用がある。これにより、一重項状態と三重項状態の交換が起こる。有機ELでは、キャリア再結合の過程で、電子とホールを有したラジカル対が形成されるが、超微細相互作用によって、一重項ラジカル対と三重項ラジカル対の間でスピン交換が生じる場合、励起一重項状態の生成確率は、25%からずれてくる。