ST分裂

基礎化学・基礎物理
光物性・光化学
ある物質を電子的に励起した際の最低励起状態において、そのエネルギー準位が励起一重項状態(電子対のスピン向きが逆)と励起三重項状態(電子対のスピンの向き同じ)に分かれること。そのエネルギー差(ΔEst)は、一重項励起状態のエネルギーから三重項励起子のエネルギーを差し引いたものである。有機半導体では、励起子の結合エネルギーが大きく、ΔEstは一般に大きい。有機分子のST分裂は、遷移した電子と残された電子の交換訴力に由来するので、HOMOとLUMOの軌道の重なりが大きいほど大きくなる。

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