Time-of-Flight 法(TOF法、飛程時間法)
Time-of-Flight 法(TOF法、飛程時間法)
評価・解析方法
半導体評価方法
Time-of-Flight 法(TOF法、飛程時間法)は、キャリアが一定距離を移動する時間を測定することによってキャリアの平均速度vを測定して、移動度を求める手法。試料の厚さdが既知であれば、キャリアが試料を通過するのに要する時間t(過渡時間)を測定し、試料厚さdをその時間tで割ることにより、キャリアの平均走行速度が得られる。得られたキャリアの平均速度vを電界強度Eで割れば、キャリア移動度 μが算出できる(μ=v/E=d/Et)。有機半導体の電子物性を決める重要なパラメーターは、キャリア密度とキャリア移動度である。光照射や化学ドーピングなどの外部刺激によって大きく変動するキャリア密度と異なり,キャリア移動度は物質固有の物性値であり、有機半導体の評価やデバイス設計、分子設計を行ううえで重要なパラメーターである。キャリア移動度を測定するためのさまざまな手法がこれまでに開発されているが、 Time-of-Flight法(TOF法、飛程時間法)はバルクのキャリアのドリフト移動度を求める一般的な手法である。