πスタック

材料
集合状態・形態
π電子雲をもつ芳香族環は、その平面性と豊富なπ電子の数によってロンドン分散力が強く、他の分子との分子間相互作用を形成しやすい。このような分子間の重なり構造はπスタックとよばれる。特に芳香族環同士のπスタックは、コインを積み重ねたような構造で安定化する傾向にあり、πーπスタッキングと呼ばれる。分子がランダムに配列するよりも、πスタッキングに基づく秩序構造をとると、分子間の電荷輸送などに有利に働くことがある。とくに、有機トランジスタや有機太陽電池では、分子間相互作用を増加して電荷輸送能力を高めてデバイス特性を改善する試みが多く行われている。

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