ハイドライド気相成長(HVPE)法
ハイドライド気相成長(HVPE)法
半導体製法
成膜方法
ハイドライド気相成長(HVPE)法は気相成長の一種であり、H2 や N2 などのキャリアガスとともに原料ガスを輸送して下地結晶上に目的とする結晶を成長させる。IIIV 族化合物半導体の HVPE成長では、原料ガスとしては、III 族元素の塩化物、V 族元素の水素化物(ハイドライド)が用いられ、GaN 成長の場合には塩化ガリウム(GaCl)とアンモニア(NH3)が原料となる。HVPE 法は別名ハロゲン輸送法とも呼ばれる。反応装置としては、高温で塩化物を扱うことから、ガスと直接触れる部分は石英やカーボンが用いられる。反応装置はソース領域と成長領域に別れ、ソース部には Ga を入れた容器が設置され、この Ga 上に HCl を供給することで GaCl を発生させている。GaCl への変換効率は高く、750℃以上であればほぼ95%以上が得られる。成長領域で GaCl と NH3 の反応により GaN が析出する。