光アンテナ効果

半導体素子
その他半導体素子
希土類錯体は、4f軌道間遷移(4f-4f遷移)に基づく発光を可視領域から近赤外領域に示す。しかしながら、4f-4f遷移遷移はLaporte禁制であるため、希土類イオンの直接励起で十分な発光強度を得ることは困難である。このため、希土類錯体では、配位子から希土類イオンへのエネルギー移動(光アンテナ効果)がしばしば利用される。このエネルギー移動機構では、光励起により配位子の励起一重項状態(S1)が生成し、その後、項間交差により励起三重項状態(T1)が生成する。配位子の励起三重項準位から、Forster機構またはDexter機構を介したエネルギー移動により、希土類イオンの励起状態が生成し、基底状態に戻るときに発光する。

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