吸収帯

基礎化学・基礎物理
光物性・光化学
吸収帯とは、吸収スペクトルのある範囲が連続した吸収を示す部分をいう。吸収帯は幅の狭いいくつかの吸収が連続的に重なったもので、一般に分子の吸収スペクトルに現れる。可視および紫外領域の吸収スペクトルは、分子の電子状態に関する基底状態から励起状態への遷移によるものであることから電子スペクトルともよばれる。基底状態や励起状態には、分子の振動や回転にもとづく多数の状態が付随しているため、少しずつエネルギーの違ういろいろな振動状態や回転状態への電子遷移が可能であり、これらの遷移に相当して、わずかずつ波長の異なる光が吸収されることになる。このようにして吸収帯が現れる。

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