有機トランジスタ材料

有機トランジスタ材料

材料
有機半導体材料
有機半導体では、無機半導体の価電子帯に相当するHOMOと伝導帯に相当するLUMOのエネルギー準位が電子物性のキーパラメーターとなる。一般に、有機トランジスタ材料では、HOMOまたはLUMOに電極からキャリアを注入することで動作するとされており、電極に用いる金属の仕事関数とHOMO準位、LUMO準位のマッチングが重要となる。キャリアの注入と大気中での材料の安定性に関して、p型有機半導体材料、n型有機半導体材料のそれぞれについて望ましいHOMO準位、LUMO準位が分かっている。電極として金を用いる場合、有機半導体材料のHOMO準位にして約5.7eVから円滑なホール注入が起こり、大気中で安定なp型有機半導体材料としてふるまう。一方、LUMO準位にして約3.3eV程度から電子注入が起こるようになり、高真空下または不活性ガス雰囲気下ではn型有機半導体材料としてふるまう。更に低いLUMO準位(~3.8eV以下)の材料では、大気中でのn型の有機トランジスタとしての動作が可能となることが報告されている。

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