熱平衡

基礎化学・基礎物理
物理化学
熱の交換が可能な物体系において、物体間に熱の移動がなく、かつ相の変化もないときに、これらの物体系は熱平衡にあるという。熱平衡にある各物体の温度は等しい。一般に孤立した系は十分に長く放置すれば必ず熱平衡の状態になる。AとBが熱平衡にあり、AとCも熱平衡にあれば、BとCとを熱的に直接接触させると必ず熱平衡にある。この事実を熱力学第零法則という。これが温度という量をそれぞれの熱平衡状態に与えることができる理由である。またBとCを熱的に直接接触させたときに熱平衡であるかどうかを介在して判定するAは温度計とみなせる。熱平衡状態には安定状態のほかに、過熱や過飽和のような準安定状態もある。種々の条件のもとで、系が熱平衡状態にあることの判定は、適当な熱力学的関数の極大または極小によって与えられる。

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